『コーヒーってどこで栽培されているんだろう?』そんな疑問をもったことはありませんか?
ブラジルやエチオピアなどの有名な産地もありますが、実は私たちが普段よく見聞きするより意外に多くの国々でつくられています。
そこで今回はコーヒーの虜になった人のために、知ることでさらにコーヒーが楽しくなる「初心者でもわかるコーヒー豆の産地と特徴」についてお届けします。
紹介している産地を知っているだけでも、「カフェのメニュー選び」や「コーヒー豆選び」の参考にもなると思いますので、是非ご覧ください。
【コーヒー豆の産地の基本①】コーヒーベルトについて
コーヒー豆は、栽培するためには環境的な条件が必要となっています。
―コーヒー産地の条件―
- 年間の降雨量が1800mm~2500mm
- 肥沃で水はけのいい土壌
- 適度な日当たり
- 年間を通した平均気温が20℃前後
これらの条件を満たすのは、赤道を中心とした北緯25度から南緯25度までの間のエリアで、通称「コーヒーベルト」と呼ばれています。ここに位置する約70か国で、コーヒー豆は生産されています。
【コーヒー豆の産地の基本②】コーヒーベルトにある代表的な産地
コーヒー産地の分布図(コーヒーベルト)を見ると、
さらに大まかに「アフリカ」「太平洋」「アジア」「中南米」と4つに分けることができます。
それでは各エリアの有名なコーヒー産地と、そこで収穫されるコーヒーの味の特徴について見ていきましょう。
①アフリカ大陸

タンザニア
タンザニアでつくられたコーヒーは「キリマンジャロ」として流通。 あざやかな酸味とコクが特徴で、焙煎次第で風味の変化を楽しむこともできる。
ケニア
さわやかなフルーツのような風味が特徴で、しっかりと焙煎されて飲まれることが多い。
エチオピア
高貴な香りと独特の酸味をあわせ持つと同時にコーヒー由来の甘みを感じることができる。 エチオピアはコーヒー豆の原産地でもある。
②太平洋

コナ(ハワイ)
強い酸味とコクと独特の風味が特徴で、ブルーマウンテンに次ぐ高級なコーヒー豆の産地。
コナコーヒーはハワイの定番お土産となっている。
パプアニューギニア
香りがよく、焙煎方法を変えることで軽くてクセの少ない風味から、コクとキレのある強い苦味の風味まで、その味わいの変化を楽しめる。
③中南米

ジャマイカ
あらゆるコーヒー豆の中でも抜きんでた芳香を放ち、コク、キレ、苦み、甘みなどすべて調和の取れた味わいが特徴。ジャマイカで生産されるコーヒーのごく一部が、最高級コーヒー豆である「ブルーマウンテン」として流通される。
グアテマラ
さわやかな酸味とコク、キレの良い後味と華やかな香りが特徴。
ブラジル
コーヒー産地として有名で、甘い香りと酸味と苦みのバランスがよく、軽快なコクが特徴。 ブレンドコーヒーの基本(ベース)として主に使われることが多い。
コロンビア
重みのある酸味と甘味で、コーヒーらしい味わいといわれる。 ブラジルと同様にブレンドのベースに使われることが多い。
エルサルバドル 甘い香りと柔らかな味わいで、特出した特徴がないことが特徴。
コスタリカ
軽い口当たりで酸味がメイン、苦味は控えめの味わいが特徴。
キューバ
バランスの良い風味と上品な香りが特徴で、カリブ海に面しているせいか、味わいはジャマイカのブルーマウンテンに類似しているといわれる。
④アジア

スマトラ島(インドネシア)
マンデリンと呼ばれ、苦味とコク、独特な後味が特徴で酸味はない。 かつての日本では、「世界一のコーヒー」として愛飲されていたことがある。
スラウェシ島(インドネシア)
トラジャは独特の苦みが印象的で酸味はなく、濃厚なコクが特徴。
ジャワ島(インドネシア)
ジャワコーヒーはマイルドな味わいで、アイスコーヒーやエスプレッソなどに向いている。
ベトナム
かつてのフランスの統治時代を経てカフェ文化のあるベトナムでは、近年輸出向けにアラビカ種でコーヒーがつくられている。
中南米産のコーヒー豆に比べると香りは弱く、重めの風味で酸味は少ないのが特徴。
最後に
これで有名なコーヒーの産地は以上です。
世界のコーヒー産地を見渡してみると、その土地の個性を味わいにも反映させていることがわかります。産地に思いを馳せながら味わってみるのも、またコーヒーの楽しみ方の一つといえるでしょう。
もちろんここで紹介したのが全てではありません。他のコーヒー産地で収穫された豆にも美味しい豆はたくさんあります。ぜひ色んなコーヒーを飲んでみてください!